「鈴原くん」 「はい?」 鈴原はキョトンとして教卓にいる新藤先生を見る。 「その髪の色は地毛?」 「えっとー…その…地毛です!」 鈴原は確か少しだけ茶色に色を入れてたはず…。 鈴原の隣で日菜が心配そうに新藤先生とのやり取りを聞いている。 「鈴原くん。ホームルーム終わったら職員室に来なさい」 「…えっ!」 「はい、じゃあ出席の続きします」 冷たい声でまた出席を取りだす。 いくら何でも鈴原が可哀相かも……。 「高瀬蒼詩」 「はい」 蒼のことをじーっと見てから、また冷たく言い放った。