「あ…そうだ」

「?」


蒼はニヤッと怪しく笑い、あたしに言った。


「仲直りのキス」

「キス?」

「そう!仲直りのキスしない?」

「しない!」

「さっきまでの素直な桃はどこ行ったんだよ」

「はぁっ!?だ、だって…キスとか…」


モジモジして下を向いてしまうあたし。

キスって言ってもさ…

唇にするパターンのやつでしょ?

無理無理無理…!!!


「そ、蒼!今度!キスは今度にしよう!ねっ!?」

「今度っていつ?俺、逃すの嫌なんだけど」


あたしの後頭部に右手をあてて、ジリジリと二人の顔の距離が近くなる。