「俺に抱き着かれんのが恥ずかしくて照れてるんだ」


ドヤッって顔で言ってますけど、違うからね。

蒼の言ってること全てが合ってないってわけでもないけどさ…。


ここは自分から話しをするしかないみたいだね…。


「あのさ…」


遠慮がちに聞いてみる。


「なに?」


蒼はコテンと首を傾げて見せた。


「えっと…前に色々あったじゃん?悠翔とか…先輩とかの……」

「あぁー…そうだな」


若干、この場の雰囲気が重たくなるのが分かる。

蒼は目の前にあるテレビの方に目を向け、あたしの方を見ない。