本格的に秋が深まった今日この頃。


あたしと蒼は、ただの幼なじみの時のように戻った。

距離を置くためにね。


あの話をした日、泣きながら日菜に電話をした。

辛かったね…悲しかったね…と日菜は話を聞いてくれたけど、あたしにも問題はあると指摘された。

自分でも分かってる。


だって、もう一度蒼とやり直したいから。


教室から紅く染まった葉を見ながらため息を一つ。

授業の内容なんてこれっぽっちも頭に入ってない。


隣で蒼はぐっすり寝ている。

ねぇ…

蒼は今、なに考えてるの?

なにを思ってるか知りたいよ…。