「分かった…。少し距離置こう。本当にあたし達近すぎたのかもね」
「そう、だな…」
少し笑って蒼を見ると、気づかない間にジュースのペットボトルを手に持って軽く回していた。
蒼の好きなオレンジジュース。
まだ半分は入ってるだろう。
あの美人な先輩がバイトしてるコンビニに行ったのかな…。
「じゃあ、な…」
「…っ…うん…」
今の蒼は泣いてるあたしを慰めてくれない。
あたしの視界に自分の涙で蒼の持ってるジュースが光ってるように見える。
まるで太陽と月みたい。
蒼とあたしはそれくらいすれ違ってる。
二人で笑い合えて、二人が太陽になれればいいのに。

