泣いてる自分に腹が立つ。
抑えようと思えば思うほど涙は溢れる。
「そっ、そんな泣くなよ!なっ?蒼詩のことか…?」
「…ん…うっ…」
焦ってる…悠翔。
そうだよね。
あたしは小学生の時から人前で絶対に泣くことはなかった。
人前で泣くのは恥ずかしいって思うから…。
恥ずかしいな…
めっちゃ泣いてるよ。
「そんな泣くな…俺が聞くから」
「うっ…うー…」
悠翔はあたしを抱きしめて頭を撫でてくれる。
すごい優しく。
「…そっ、蒼は…うっ…あたしのこと、きっ、嫌いに…なったの、かな…」
泣きながら話すから自分でも聞き取りにくいな…。

