現実幼なじみ!




「あっ!ちょっ、お前ずるい!矢野先輩と目合っただろ!」

「偶然だって!」


偶然じゃないよな。

俺って嘘つくの下手くそ。


先輩を通り過ぎ、体育館に行く。

そしてハッと思い出す。

右手首の違和感…。


夏月にだけは言っておこうと思ったけど、心配してバスケをさせてくれないと思ったからやめた。


練習を始めて、ドリブルとか基礎的な動きは出来るけどな…

シュートとか手首重視の動きはちょっときつい。


あーあ…。

ダメダメじゃん俺。



先輩の掛け声で全員休憩に入る。


「なぁ!あれ…矢野先輩じゃん!」

「あ…?」