ゆっくりと悠翔の顔が近づいてくる。

逃げようにしても強い力で抱きしめられてて、女のあたしは敵わない。


ぎゅっと目を閉じる。


チュッ…。


唇に…


感触がない。


おでこにキスされた。


「えっ…お、おでこ…」

一人であたふたしてる。

安心した気持ちもあるけどキスはさすがに緊張した。


「ここは…」


ぴとっ…っと唇に指をあてられた。


「もう先客がいるだろ?」

「あ…うん」

「ごめんな。それからありがとう」