――ガラガラ

俺は勢いよく扉を開けた。


「お前いい加減にしろよ。」


泣いている女は解放されたようだった。

ま、こんなもんか。


「はぁ、もう少しでキスできたのに
邪魔が入ったな。」

その言葉に俺はイラついた。

男にもう一喝入れてやろうとも思ったが、
その前にその男は空き教室から出ていってしまった。


俺は女の目の前に行った。


こいつ、ちっちぇーな…。
俺は女の背に合わせてかがみ、


「大丈夫か?」

女は震えていた。

余程怖かったんだな…