まるでバスケで鍛えた腕は、木部を守るためにあるようで。 「ちょ、先輩!!!」 「いーから。黙って抱き締められてろ。」 「っ…先輩!!!あの、」 何かまた言いたそうだったから。 わりぃ、と言って腕を外した。 「あの、これ。」 そう言って木部がゴソゴソとかばんをあさり、差し出したのは。 「あの、ミサンガ作ってみたんです、明日先輩につけてもらいたいなって。」 「……」 あまりにサプライズすぎて嬉しすぎて言葉が出なかった。