だけど、しばらく沈黙が続いたあと、彼は信じられない言葉を口にした。



『俺でいいの?』


『え』


『奈留は、俺なんかでいいの?』



俺なんかでいい?


それって……



『えっ、どういう意味?』


『そのままの意味だけど。もしその言葉がほんとなら、付き合おうか?』



夢のような言葉が飛んできて、その言葉に飛び付くように



『うん!付き合うっ!』



身を乗り出しながら、そう答えていた。


そんなあたしを見て、クスクスと笑っていた彼の表情が、凄く印象的だった。