こうして、俺達の新しい生活が始まった。



毎晩電話もするし、メールもする。


だから寂しくないと直は言う。




でもな、わかる。



体育の授業中、空を見上げる直。




きっと寂しい。



きっと俺に抱きしめて欲しいって思ってるんだろぉ・・・



ま、俺が抱きしめたいって思ってるんだけどな。





もう少し、もう少し・・・



俺達は、いつもそう言い聞かせて、過ごしていた。






受験と恋愛、どっちも大変で、直だけじゃなく、多くの生徒がいっぱいいっぱいだった。



俺もいっぱいいっぱいだったけど、直がいたから乗り越えることができた。