直、1人で苦しんでいるのなら、俺が隣に行こうか?
俺が隣で、お前を支えることはできない?
見つめ合ったまま、俺は心の中でそう呟いた。
「どしたの?先生・・・」
「いや、何でもない。じゃ~な!!」
直は、少し不思議そうな顔をして、俺に手を振った。
なかなか閉まらない廊下の窓を閉めながら、いろんな生徒に声をかけた。
「おう、元気出せ!」
「悩んでんのかぁ?」
俺が高校時代に悩んでいたように、直も、他の生徒も悩んでる。
どうすれば、みんなを楽にしてやれるんだろう・・・
どうすれば、直を楽にしてやれるんだろう・・・

