「は~い!進路のアンケート、配るぞ!!」



進路のことを考えるのが嫌だと直も、他の生徒も言ってたっけな。


その気持ちは痛いほどわかるんだ。



その気持ちがわかるからこそ、俺は教師になりたいと思った。




俺はわかるよ。


お前らの気持ち。





だから、そんな不安そうな顔すんな・・・



アンケート用紙を見つめながら、ため息をつく生徒達 プラス 直。





「お前らは、ゆっくり大人になればいい。焦らなくてもいいから、俺の手の平でゆっくり大人になれ!」





シャーペンを机に置いた生徒達は、俺の話を真剣な表情で聞いていた。