オレンジジュース~俺と一人の生徒~




1時間目の授業が終わった後、俺はダッシュで教官室へ向かった。



直が・・・来てるはず。




「新垣先生、さっき生徒が日誌を置いて行きましたよ。」



急いで教官室に戻ったのに、そこには直の姿がなかった。


白紙の日誌には、直の字で名前が書かれていた。


白紙で提出するなんて、度胸のあるヤツだぁ・・・




待っててくれてもいいだろ、直。


そんなに急がなくてもいいだろぉ。





放課後までに直にジャージを渡さなきゃ。



そして・・・


もし・・・話せたら、俺の今の気持ちを話したい。




やり直せないか?




もし、教師との恋愛が辛いなら、直が卒業するまで待つから。



だから・・・

約束してくれよ、直。



俺のそばにずっといるって。