最近なかなか直の姿を見ていない。



お前は元気にしているか?




毎日こうして直に話しかけている俺は、ちっとも前に進めていなかった。



過去を思い出し、まだ俺の隣には直がいるんだって自分に言い聞かせたりしていた。




直がいなくなったことを受け入れることができなかった。




直、今日はいい日だ。



直を見つけた。



後ろ姿だけど・・・直はぴょんぴょんと飛ぶように走っていた。




元気なんだな。


直には、優しい家族と、信頼できる親友がいるからな。




安心したよ、直。




俺は、廊下を走って行く直をじっと見つめていた。





『走るなぁ矢沢!!』


『廊下を走ってはいけません!!』




懐かしい日々を思い出す。



消えないよな。


俺とお前の日々は・・・




ここでのたくさんの思い出は、俺とお前の心の中で一生生き続けるよな。





また・・・ここで一緒に夕日を見ような。


また音楽室でキスしよう。




終わりじゃねぇよな。


俺達・・・また始められるだろ・・・