俺はそれ以上強く、手を握ることができなかった。 『どうして俺の目を見ないんだ?』と、聞くことができなかった。 俺は、暖房を少し強めた。 「寒くない?」 「うん、大丈夫。」 いつも通りの質問にいつも通りの答え。 何も変わらないよな、俺達。 何、不安になってんだ、俺。 明日の待ち合わせ場所を決めようか、と言いかけた時だった。 俺のポケットの中で携帯が鳴った。