まずい…



俺、まだまだ我慢しなきゃなんねぇのに。


あいつは2年生。




俺が堂々と『好きだ』と言える日は来るのか?



それまであいつは


俺を 必要としてくれているのだろうか。





開けた窓から入ってくる冷たい風。

たばこの煙が車内に戻ってくる。



俺はたばこを消し、窓を閉めた。






あいつの


残したものを


消したくなかった。





さっきまで隣にいたあいつの存在を

いつまでも新鮮に思い出すために

俺は消えてしまった窓ガラスのハートマークを見つめた。