オレンジジュース~俺と一人の生徒~



俺は、最後の荷物を玄関まで運び、直の家にお邪魔した。



誰もいなかった直の家は、前とは雰囲気が違っていた。


やっぱり、ここにいる人々が温かいから直の家は温かく感じたんだ。

住む人がいてこそ、その場所が生きるんだ。



学校でいつも感じていたことを今、また感じた。


教室や体育館は、生徒達がいないとき、本当に寂しそうに見えるんだ。


卒業式を終えた後の、校舎は

まるで泣いているかのように思える。



生きてるんだって感じるんだ。


学校は、生徒がいるから学校なんだ。




この家も、直や直の家族がいるから

直の家なんだな。



コーヒーのいい匂いが部屋に漂い、やっといつもの直の家に戻った。