でもな


だめなんだ。






俺とお前は教師と生徒。




「好きだ」と口にした時点で、

今の関係が崩れる。




お前を失いたくないから…

だから、これ以上お前を好きにはならない。




今ならまだ

抑えられる。




「私…先生のことが…」


俺は矢沢の唇に人差し指を当てた。



「それ以上言うな…」


わかってるから…


お前の気持ち、俺……

わかってるから。





俺はお前がマウスの中に書いた『スキ』をちゃんと受け止めたから。




お前の「先生を困らせたくない」っていう思いやりもちゃんと伝わったから。



だから、それ以上言うな。