俺は彼女がいると噂になっていた。


その噂を俺は否定も肯定もしなかった。





実際、俺はこうして矢沢に恋心を抱いているわけで…



彼女なんていねぇし、作るつもりもない。




「先生、これ彼女にもらったクッション?」


矢沢は、助手席に置いてあるクッションを寂しそうに抱きしめた。



こらぁ…



それは俺のクッション。


抱きしめるなよぉ。


明日からそのクッション使えないだろ…



お前のこと思い出しちゃうだろ!!