「何があったか話しなさい。」




俺は車を走らせて、直に言った。




実は、ポーカーフェイスを気取りながらも、相当・・・びびってた。




離れていた間、直に何があったのか。



今日、あんな場所にいて、あんなに悲しい声で俺を呼んだのはどうして?




――男・・・




だよな。







男の影がちらついて、俺は心臓がどくどくと激しく鳴った。





怖いけど


聞かなきゃ。





俺のせいだから。




もし直が俺以外の男に惚れていたとしても・・・




考えなくないけど・・・


もしも


もしも





直が俺以外の男と


何かしていたとしても…






怖いけど、


嘘は付かないで欲しい。