オレンジジュース~俺と一人の生徒~




久しぶりにドライブを楽しんだ俺達は、

人のいない山道へ向かう。





何度か来たこの場所で


俺は「さよなら」を告げなければいけない。




車を降りるとすぐに俺は直の体を抱きしめた。








「好きだよ・・・」








触れないという約束を破ることで


俺は「これ以上付き合っていけはだめだ」と別れを切り出すことにした。








でも、


抱きしめた細い体を


俺は離すことなんてできなくて。





別れると思うと、よけいに恋しくて


ずっとこのまま抱き合っていたいと思った。