魔法の終わり。
しあわせの終わり。

姉さん達が来た。

魔女に自慢の髪を渡し。
私の為に。
短剣を持って。

「この短剣で王子様を…。」

そんなコト、
出来るはずがない。


だけど。


姉さん達は口々に言う。

「王子様はあなたなんて愛さない。」
「あなたは泡になる。」
「王子様を殺しなさい。」
「あなたが不幸になるわ。」

姉さん達は何を知ってるの?


王子様のやさしさ。
あたたかい笑顔。

私のしあわせは
王子様のとなりにあるのに。


魔法の終わり。
しあわせの終わり。

もう時間がないと知ってしまった。