鈴を見送って1人になり、考えるのはやはりあの事だ。


蛇が言ってた――
鈴が居る限り消えないと。

鈴が言ってた――
巻き込んでごめんと。



巻き込んだのは俺ら紅燕だ。
鈴のその言葉は間違ってる。

なのに必死に謝ってくるんだ…


蛇も、鈴を知ってるようだった。

鈴が抵抗を止めた時、耳元で何かを言った。

何て言ったか聞こえなかったが、「そいつ等」その言葉だけは読み取った。

大方、俺ら――俺と純に危害を加える。
だとすると、鈴の巻き込んだも少しは繋がる


ただ……またって何なんだ?



鈴が戻って来る約30分は早かった。

疑問が疑問を作り、延々と考えるだけで…ただ終わった



―――side*樹。END