「でも、私…蓮司には………」

まだ渋る。
蓮司には…会いづらい。かな?


「じゃあさ、とりあえず行こう。んでもう嫌って思ったら合図して。そしたら家へ送るから。俺が」


俯いてた顔をやっと上げた。

そこにあったのは以前のような強い意志を持つ目じゃなかった

けど、俺の目を真っ直ぐ見る目

――――俺の好きな瞳



「どう?来てくれる?」

「うん。……行く」

「良かった。じゃ行こっか」

「あ、待って。鞄だけ置かさせて?今日重くって」

そう言って2階へ駆けていく