「ふふっ。歳三さんって案外嫉妬深いんですね」

「うるせえよ」

拗ね気味なあなたが愛おしくて私はちょんちょんっと袖を引く。

「どうした?」

「あの、ですね歳三さん」

「ああ。」

「確かに私は前世の歳三さんのことも好きです。でも・・・」

ふしぎそうに私を見つめている。

「それ以上に今のあなたが好きなんです。私を見つけてくれた歳三さんを愛しているんです・・・・」

初めて自分から思いを口にしてみた。

気恥ずかしくて下を向いてしまう。

そっと上を見上げると頬を赤く染めている歳三さん。

「っ見るんじゃねえよ」

そう言ってまた私の顔を頬に充てる。

そしてそっと耳元でささやく。

「俺もお前を愛している。だから、前世の俺じゃなくて今の俺のことを考えてろ」

不器用なお願い。

私はうれしくなり何度も何度も頷く。