「だから、お前はずっと昔から一緒にいるから特別なんだよ」
「……それって、幼なじみとして??」
俺を見つめる柚子の目が、なんだか切なかった。
「なに言ってんだよ。当たり前だろ。それ以外になにがあんだよ」
「……だよね。ごめん。なんでもない」
「あのよ、今日のお前なんか変じゃね??」
「そう??そんなことないよ」
俺はずっと思ってた。
柚子にそんな悲しい顔をさせてるのは、俺なんじゃないかって。
ほんとはさっき、柚子に正直な気持ちを伝えそうになった。
でも今の関係が崩れるかもしれないから、言わなかった。
なんで柚子があんなことを言ったのかは、わからなかった。



