彼女の思惑とは裏腹。




俺は首筋にキスを落として、



彼女の反応を…確かめる。





……キス待ち顔が、マヌケな顔になっている。




今度は…、そこから這うようにして…鎖骨に。



細い肩を掴んで、肩ひもを下げると……



「……あ…あの…、こ、ここでは……。」



完全に…テンパっている。



「いーじゃん。明るいと顔がよく見える。」



「…へ、変態っっ!」



「(イラッ)はいはい、わかったよ。ほらっ。」




両手を広げて手招きすると……。




彼女は真っ赤な顔をして。




ぴょんっと…



飛びついて来た。









余りにも…可愛いすぎるだろ。






俺はそのまま彼女を抱えるようにして……



電気もつけぬまま、部屋へと入る。








そっと…ベッドに下ろして。


俺もその縁に腰を下ろす。




目が慣れるまで、彼女の顔が見えないのは…残念だけど。



でも……、



まあ……、いっか。















「一回起きようか。」


彼女の体を起こして…、俺の膝の間に座らせる。



「………?」


「寝たままじゃー脱がせづらいからな。」



後ろから抱きしめて。彼女の耳元で…


そっと、囁いた。



一瞬…、びくり、と体が反応したのを。

俺はもちろん…見逃さない。





試しに耳をパクリと甘噛みすると、


「ひゃっ…!」と予想通りの反応が返ってきた。






服を脱がせ、とりあえず布団を被って…


彼女を…押し倒す。






緊張で…ガチガチの彼女の唇に、軽くキスを落として…。




それから、何度も舌を絡めて……


深く、深く、キスをした。


彼女の息遣いを感じるままに、


俺もそれに応えるようにして、


少しの愛情も零さぬように、優しく、深く…彼女に触れる。





「……先生……」



不意に彼女が…、口を開く。



「……。お前なあ、こんな時までその呼び名はやめろよ。」



「……ニシハル。」



「……なんか違う。」



「じゃあ……、ハル?」




「……なに?」




「少しは貴方に…近づけましたか?」



「………。少しどころか、近すぎて…離れたくない。」