和司は、大学時代から周りの友人たちとくんでベンチャーを気取って、
探偵まがいの調査会社を作っていた。
どんどん大きくして、人材派遣や企業の裏の仕事を引き受けたり、
多岐に手を出し、膨大な利益を出す会社にしたのに、
ある日、人に手渡して、
単身海外にいったっきり消息を絶っていた。
最近になって結婚して、
新たに会社を起こしたことを知った。
「俺は今、海外の流通の会社やってて、
調査はやってないんだけど?」
「そっか、頼れるのお前しかいないんだけどな。」
「知り合い紹介するよ。
珍しく、お前が相談してきたんだから、
協力できることはするさ。
何だよ、深刻な話か?」



