「そうか!やっぱり!


 よかったなあ野村くん

 おめでとう!!


 なんなら今日休んでよかったのに。」



「いえ、今日中に仕事を片付けて明日から

 3日ほど結婚休暇をいただくつもりです。


 いいでしょうか?」



「もちろんだよ、君の仕事は、

 君にしかできないからそうしてくれるなら、

 全く構わんよ。」


気がつくと、俺の周りをみんなが取り囲んでいた。

事務の小峰さんから、


「おめでとうございます。


 急だったので、

 こんなものしか用意できませんでした。」



小さな花束を渡された。


俺はみんなの拍手に包まれてしまった。


そうか、そういえば、

今まで他の人たちはこんなふうに祝ってもらっていたっけ。


自分には絶対こんなことはないと思っていたから、

気にもしてなかった。


ここは素直にお礼を言わねば。


「ありがとうございます。

 気を使っていただきありがとうございます。」