「あなたは?」 怪訝そうな目で俺をジロリと睨む。 「婚約者です。」 コイツが、ここの息子か、なるほどな。 「えっ??嘘だろ?」 「ホントです。」 音々は俺の腕に手を絡めてきた。 「そんな、音々ちゃん僕の気持ち知ってるよね?」 「忍さん私たちはいとこ同士です。」 「本当のいとこじゃないでしょ。」 ああ。 めんどくさい奴に会ってしまったな。 もう少し早く帰るべきだった。 どう見てもこいつの一人相撲ってとこだ。