天国のマシュに会いたい

知佳が東京へ行った一週間後、私は気分を紛らわそうと、千四百メートルの山の頂上付近にあり、天文台施設の備わっている宿泊施設へ千恵子と泊まりに行った。

星を見たかったのだ。

なぜだか分からないが、突然に思いつき二人で出かけた。

もちろん行く時にはマシュの写真と、蝋燭たてと蝋燭を持っていき、朝夕のお祈りは欠かさなかった。

夜になり、天文台から星の観察をさせてもらい、なぜなのかは分からないが、空に近いこの宿泊施設でいる時は、少し落ち着いた気分になっていた。

この夜、知佳も昔、一緒に星を見に来て泊まった経験のある宿泊施設なので、知佳にメールを送った。

知佳と来た時は冬で、大雪の日であり、車で上れずに麓まで迎えに来てもらったのだが、雪上で知佳は遊び、満天の星空を、寒いながらも観察した。

知佳からは、すぐに返事があり、記憶していた。

翌日、家に帰って玄関のドアを開けると、玄関のところにマシュが、いつもの

「えへ」
という顔をして迎えてくれているような気がした。

しかし玄関を開けると、そこにあるのはマシュの祭壇と写真だけである。

私の気分は一気に落ち込み、現実のむなしさに、悲しくなってくる。

私の人生は、はかないものである。