天国のマシュに会いたい

私が死ぬまで、忘れる事のできない日である。




今でも、その日の出来事は鮮明に覚えている。



その日の朝も、いつもの朝と同じであった。

ただ少し涼しいかなと感じたぐらいだった。

私は仕事が無かったので新聞を玄関に取りに行きリビングの中に入り、こちらに向かって歩き始めていたマシュを抱き上げると寝室に向かった。

私が新聞を読んでいる間、マシュはベッド上の私の足元で横になり身体を舐めていた。
そして千恵子が起きる時間がきたので、私は千恵子を起してからリビングへマシュを抱いて下りて行った。

朝食を取りマシュに薬を飲ませて消毒を済ますと、千恵子は仕事に家を出て行った。

私はパソコンで三十分ほど株価のチェックをすると、朝のうちに買い物を済まそうとバッグを持つと玄関へ向かって歩く。

マシュを見ると、ソファの上で、玄関へ行く私を見つめている。

いつものように私はマシュに向かって
「行ってくるで・・・マシュ」
と言いながら、バイバイをすると、マシュは、尻尾を振って返事をしてくれ、私は、それを嬉しく感じながら買い物に出かけて行った。

そして一時間くらいして家に帰り、玄関のドアを開けると
「カツ、カツ、カツ・・・」
と音がして、マシュは玄関の間近にまで私を迎えに歩いて来た。