天国のマシュに会いたい

マシュの右足先を診て先生は
「重大ではないが、確かに肌の色が悪い部分があるし、指と指の間が、じくじくとしているので、血行が悪いのでしょう。抗生物質を飲ませましょう」
と言って、これからは飲む薬を、今までよりも一種類増やされた。

そして一応消毒も続けといた方がよいでしょうと、もう無くなりかけていた消毒液ももらって帰った。

とにかく、先生の見立てでは命にかかわるほど、今のところ重大な症状では無いと言うので、少し安心して帰ったのだが、これ以上、変化が拡大するようであれば、連れてくるようにと言われた。

だからこの時は、まさか、マシュの命があと十日あまりに迫ってきているとは、想像もしなかった。




この後の十日あまりが、マシュとの貴重な時間になるとは・・・




私は二日間で終わるような小さな仕事しかこなかったが、くれば仕事に出て行く。

そしてマシュは、私が仕事で出て行くときは急いで用意をして出て行くので、マシュは見送りに出てくる間が無く、目だけで私を見送ってくれる。

そして私が玄関から
「行ってくるわな・・・マシュ」
とバイバイをすると、尾っぽを振って返事をして、見送ってくれる。



私にとっては、それだけで充分に嬉しかった。