天国のマシュに会いたい

先生としては手術は避けられないと感じていたのだろう。

そして一週間分の点滴液と薬をもらいマシュを連れて帰った。

不安は悪い方に的中してしまい心が沈んでいく。

どうして、マシュがこんなに苦しい思いをしなければならないのだろう。

今までは私を元気づけてくれたのに・・・

気持ちが重くなって、胸が苦しい。

翌日、千恵子は今日で盆休みも終わりである。

千恵子にはミルがなついているので、私ほどの苦しさは無いのであろうが、休みの間に友人と映画を見に行ったり、お茶をしに行ったりしていたが、私は何もする気がおきなかった。

一日中リビングでマシュと過ごすのである。

小説も書かなくなって久しい。

まったく何もしたくない。

ただただマシュだけが気掛かりで、しょうがなかった。

翌朝、マシュの世話が済むと千恵子は仕事に出て行く。

家に残る私は何もする気も、することも無くリビングでマシュと居る。

マシュが寝ている間は私も横になっていた。

マシュが座ったり、横になって身体を舐めている間は、やさしく撫でてやっていた。