天国のマシュに会いたい

とはいえ、なかなか喜ぶとまではいえなかった。

やはり見ていると辛かった。

家に連れて帰るとマシュをゲージに一応入れたが、もう歩けるので、いつでも自由に歩けるようにゲージの扉は開け放しておいた。

マシュの左足はじくじくとしていて、少しずつ血や汁が出ていて、座ったり寝そべると、その下が汚れるので、ソファの上とか座布団の上とかには吸水シートを敷いておいた。

するとマシュは早速ゲージから出てきて歩き出し移動する。

そしてなぜかソファの裏側へ回り、そこでよく寝転ぶので、その場所にも吸水シートを敷いておいた。

暑くて、苦しい夏が続いていく。

リビングはエアコンを入れているので涼しいが、一歩外へ出ると暑くてかなわない。

精神的に参っているのもあるかも知れないが、どこへも行く気にはなれなかった。

夕方の六時頃になると、マシュに薬を飲まし左足の消毒をする。

私は寝に行くのが早いので、マシュをゲージに戻すのは千恵子が寝る前に入れていた。

次の日、千恵子は、いつもは八時半頃に起きて仕事へ行く用意をするのだが、私は八時頃に起した。