それからは、毎日が酷く楽しかったのを憶えている。

待ち合わせているのに、
会う直前までメールをくれた。
手を繋いで歩いた。

全てが初めてで、新鮮で。

年頃になってから。
お父さん以外の人が運転する車の助手席に乗ったのも、確か初めてだった。

離れたくなくて、真夜中まで帰らなかった。
何度も何度も、
親からの連絡を無視しつづけた。

本当に、本当に、大好きで。
初めてをあげた。

しかし私は知らなかったのだ。
隣町の大学生だった彼が、かなり遊んでる男だった事を。

本人曰く、熱し易く冷め易い。らしいが。

付き合い始めて2ヶ月程。
前の日までいつも通りに好きと言われていたのに、突然振られた。

私の友達と付き合い始めたのだ。
それも、元からの友達ではなく、2人は私を介して知り合った。

幸い地元の友達ではなく、2つ隣の町のコだったので、彼女とは会わずに済んだ。

初めての恋は、最悪の終わり方である。