息が上手くできない。 動悸が激しい。 どうしちゃった、俺? 不意に視界にクリーム色のタオルがうつりこむ。 あれ、田中さんがいつの間にかそばに来ている。 「……何で泣いてるの?」 あ、田中さんの敬語が消えた。 言葉の内容よりそっちが先に脳に到達した。 遅れてその言葉も脳に届く。 「ええっ」