幼い頃は夏ってこんなに暑く無かった気がする。 毎日のようにあの強烈な日差しの下で友達と遊び回っていた。 地球温暖化がどうのこうの言ってるけどさすがに10年そこらで変わるはずない。 「変わったのは俺、か」 階段を登り終え、目の前の教室のドアを開ける。 「すんませーん」 とたんにどっとわくクラスの人たち。 「おいハル!また寝坊か!」 「昼休みに何寝坊してんだよ―」 自分の席に着くまでにいろんな人に声をかけられる。 「なんだよ、誰か起こしてくれよ」