いきなり声をかけられてつい大きな声を出してしまったので、思わず口をおさえる。 声の主を確かめようと振り向くと、幼馴染みの山本がいつものへらへらした態度で突っ立っていた。 「あかねちゃんビビりすぎ」 「うっさい! 脅かしたのはそっちでしょ」 「うわ、ひでぇなー。 俺は何回も呼んだし。返事しなかったのはそっちだろー」 山本は「やれやれ」とわざとらしく呆れたような目をこちらに向けてくる。 ムカツク。今、私は気分がどん底まで沈んでるから余計だった。