君と、世界の果てで



深音からのメールは、1日に1回。


長いもの、短いもの、一通のもの、何通もに分かれているもの、様々だった。


病院は電波NGだから、1日1回外に出ているんだろう。


俺がそれに返信できるのは必ず夜だから、頻繁にやりとりはできなかった。



『病院食、マズイ。

翼さんの作った親子丼が食べたいよー(涙)』



とか、



『暇だから、よく本を読んでるんだけど、オススメある?』



とか。


いつも、あまり重い泣き言は、なかった。


最後には必ずひらがなで、みお、と署名がしてある。


俺は不器用ながら、ひとつひとつ返していった。


下手くそな文章で、だけど、なるべく素直に。


そして、ライブ直前の金曜日に。



『外出許可もらったよ!ウキウキ☆

何着て行こうかなぁ?

皆の演奏、本当に楽しみ。

翼さんの歌、まだ、あたしのものだよね?

今から、ドキドキしてるよ。

みお』