俺の願い虚しく、崇文は待受に画面を戻してしまった。
「うっ、ゲェ!!」
それはもちろん、深音とのキスシーン。
「吐くな!見るな!返せ!」
「渚さん、コレ……」
「うわ……コレはひくわ……」
「お前ら、いい加減にしろぉぉぉっ!!」
やっと取り返した頃には、3人とも汗だくで、息が切れていた。
「……しょうが、ねぇだろ……っ
あいつの、写真なんか、これしか、ねぇんだから……っ……
いつ死ぬか、わかんねぇんだから……!」
思わず、そう言ってしまうと。
爆笑していた二人は、顔色を変えた。
「そんなに……悪いのか?」
渚が眉をひそめる。
「……崇文は、知ってんだろ」
「いや……詳しい事は、何も、話してくれないから……」
「そうか……
……とにかく、早く移植しねぇと、ヤベエんだと」
「…………」
座りこんでいた渚と崇文は、黙って床を見つめた。



