「すみません……」 部屋は寒くてたまらない。 火傷はまだひりひりと痛む。 それより、何よりも。 この頬をつたう雫が、痛いほど冷たく、苦しい。 「俺だって……」 「堺沢さん……」 「深音が、好きです。バカみたいに」 熱い息が昇ってきて、喉が痛い。 「好きです。 好きだ…… 深音が好きだ……! 深音が好きだ!!」 ボタボタと、雫が床に落ちる。 「ちくしょう……!!」