あの夏の鳥



思い出したくないあの光景。


玄関には、大量の血。

その先には変わり果てた姿の田中が倒れていた。

1人が田中に近づいた。

手首を触って、田中の顔を見ている。

「死…んで…る…」

ぽつりと、聞こえないぐらいの声で、
そう呟いた。