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 次の日。

 ダウンタウンの空は、どんよりと曇っていた。

 早々と起きだした二人は、いつの間にレンが用意した車に乗ってダウンタウンを抜け出し、ビジネス街へと向かう。

 理由は何も聞いていなかったが、どっちにしろいい事ではないような気がして、余計な事は言わないことにしようと、助手席でミサトは思う。

 途中で立ち寄った店で洋服を買って来いと言われ、不本意ながら言われたとおりにする。


「ったく…なんであたしがあんなヤツの言うこと聞かなくちゃならないのよ」


 ぶつぶつ言いながら着替えを済ませる。

 しかも、どこぞのパーティーにでも出かけるような深紅のドレス。

 歩きにくいことこの上ない。

 それでも、ミサトはまるで人形のように、メイクアップも髪の毛のセットも、されるがままにして。


「へェ…別人みてぇじゃねェか」


 運転席で待っていたレンは、ドレスアップしたミサトを見て、感心したように言った。