「・・・友達になってください!!」
イキナリ空太君が私に頭を下げた。
私は驚いて、水の入ったバケツをひっくり返してしまった。
「は・・・?」
「これで俺はお前の友達な!」
「ちょっと!私はまだ何も・・・」
「じゃ、また明日なー!」
・・・。
また“明日”か・・・。
明日は学校。
学校で空太君と話せるのかな・・・友達、として・・・。
「嬉しくなんかないけど・・・」
アイツ、友達作るとき皆にああやって宣言するのかな?
変なヤツ・・・。
「・・・明日の支度しよっかな」
誰もいない花屋に一人呟いた言葉は、花の香に吸い込まれて消えていった。