クラスのホームルームでのこと。
いつもどおり、というか俺は早急な帰宅を願いながら帰り支度をしていた。
そんな最中だ。
俺の席に向かってくる二人が居た。
そして話しかけてきた。
「さっきの実戦演習、向かいのセミナールームから見てたんだけどさ、すごかったね!
今日はどうしちゃったの?」
そいつらは、これまで喋ったことも無かった女子二人組だった。
どうやら、いつも実戦演習を拝見してるという。
名前は、河内とロレンスと言うらしい。
能力は俺よりも遥かにランクが高いが、
そういうのを気に止めないタイプの女子達らしかった。
そしてその後ろから後手に回った友人が一人。
言うまでも無く三浦だった。
「そうだね。本当に。今日は調子が悪いとか心配させておいて、
いつもより健闘してたじゃないか」
と三浦がいう。
河内とロレンス、そして三浦の三人は俺の席の前で黄色い声を上げながら盛り上がっていた。
いつのまに仲良くなったんだよこいつら。
「俺だって未だに不思議でならないんだよ。あそこまで力が出せたのが」
「へぇー……まぁ、そういうこともあるって」
ロレンスは事無げに言う。
「まぁ、私達の能力は研究が不透明なところも多々ありますからね」
更に合いの手を入れたのは河内さんだった。
極め付けにきたのは。
「この調子でふぁいと!」
という、女々しい声をした三浦だった。
率直に言ってキモかったので、シカトしておこう。
「まぁ、あれだよ! お互い頑張っていこうよ」
そう言ってロレンスが手を差し出す。
よく見ると河内さんも控えめにだが、こちらに手を差し出している。
三浦のほうは、ニヤニヤといやらしく哂っている。
やっぱりキモい。
「……よろしくな」
俺は彼女達の手を握り返した。
初めてだった……誰かと握手を交わした、というのは。
いつもどおり、というか俺は早急な帰宅を願いながら帰り支度をしていた。
そんな最中だ。
俺の席に向かってくる二人が居た。
そして話しかけてきた。
「さっきの実戦演習、向かいのセミナールームから見てたんだけどさ、すごかったね!
今日はどうしちゃったの?」
そいつらは、これまで喋ったことも無かった女子二人組だった。
どうやら、いつも実戦演習を拝見してるという。
名前は、河内とロレンスと言うらしい。
能力は俺よりも遥かにランクが高いが、
そういうのを気に止めないタイプの女子達らしかった。
そしてその後ろから後手に回った友人が一人。
言うまでも無く三浦だった。
「そうだね。本当に。今日は調子が悪いとか心配させておいて、
いつもより健闘してたじゃないか」
と三浦がいう。
河内とロレンス、そして三浦の三人は俺の席の前で黄色い声を上げながら盛り上がっていた。
いつのまに仲良くなったんだよこいつら。
「俺だって未だに不思議でならないんだよ。あそこまで力が出せたのが」
「へぇー……まぁ、そういうこともあるって」
ロレンスは事無げに言う。
「まぁ、私達の能力は研究が不透明なところも多々ありますからね」
更に合いの手を入れたのは河内さんだった。
極め付けにきたのは。
「この調子でふぁいと!」
という、女々しい声をした三浦だった。
率直に言ってキモかったので、シカトしておこう。
「まぁ、あれだよ! お互い頑張っていこうよ」
そう言ってロレンスが手を差し出す。
よく見ると河内さんも控えめにだが、こちらに手を差し出している。
三浦のほうは、ニヤニヤといやらしく哂っている。
やっぱりキモい。
「……よろしくな」
俺は彼女達の手を握り返した。
初めてだった……誰かと握手を交わした、というのは。


