聞き取ることのできない言語の羅列、理解の範疇を超えた音階、脳内変換できない旋律が、聞こえた気がした。
一二三さんの一撃を倉って気を失っていた幹のまぶたが、微かに震える。
うっすらと、金色の眼を開いた幹の正面で、デュオは目覚めの確認として指をパチ、パチ、と鳴らした。
「おはよう、大竹幹。久しぶりだね」
「で、出た……っ!!」
瞬間、幹の反応といったらすさまじかった。
真輝さんに抱えられていたはずなのに、体のバネなのか腕の力なのか、目にも止まらぬ速さで抜け出すとフェンスに着地。喉を唸らせる。
「なんでここにいるんだい、まさかボクを粛正しに……!」
その双眸が、
「……ン? おや?」
ポカンとしている僕らを、順繰りに見た。大きな人差し指が、間抜けにも頬を掻く。
「ひょっとしてだけど、もしかしてボクは今、なにかとてつもない勘違いを叫んだかな」
僕はうなずいた。
「うん、僕もあまり事態を飲み込めてないけど……幹が状況を勘違いしてるのは、間違いないと思うよ」
一二三さんの一撃を倉って気を失っていた幹のまぶたが、微かに震える。
うっすらと、金色の眼を開いた幹の正面で、デュオは目覚めの確認として指をパチ、パチ、と鳴らした。
「おはよう、大竹幹。久しぶりだね」
「で、出た……っ!!」
瞬間、幹の反応といったらすさまじかった。
真輝さんに抱えられていたはずなのに、体のバネなのか腕の力なのか、目にも止まらぬ速さで抜け出すとフェンスに着地。喉を唸らせる。
「なんでここにいるんだい、まさかボクを粛正しに……!」
その双眸が、
「……ン? おや?」
ポカンとしている僕らを、順繰りに見た。大きな人差し指が、間抜けにも頬を掻く。
「ひょっとしてだけど、もしかしてボクは今、なにかとてつもない勘違いを叫んだかな」
僕はうなずいた。
「うん、僕もあまり事態を飲み込めてないけど……幹が状況を勘違いしてるのは、間違いないと思うよ」

