あの時の約束

「して無い…告白して無い」
「えっ好きなんやろ?」
「うん。佳龍の大好き。一番大好きな人」
「じゃあ告白したら?」
「四年後に告白する」
「なんで四年後なん」
「判らん四年後が好きなのかな…約束だから」
「誰との約束なの?」
「秘密」
「えー」
約束したから。でもそれは秘密。
「四年後になったら判るじゃあないかな」

デートで思い出にプリクラを撮った。佳龍プリクラ撮る初めて見たい。可愛い。
デパートとや本見た。そして鶴橋から上本町まで行った。長い時間喋った。今までよりも喋った。たくさん喋った。
最後に抱き締め、最後にキスをした。

「おはよう佳龍」
「おはよう真衣」
「桜もうすぐ咲くね」
「そうだね」
本当は一緒見たかった。友達としてじゃ無く恋人同士で。
この桜を見たかった。
四年後桜一緒見れるかな?

発作が起きた。
これは変わらないんだ。
「真衣大丈夫?真衣!」
「君どうしたの」
「救急車呼んでください」
「判った」


ここは…病院?あ、そっか発作が起きて倒れたんだ。
『真衣!』
声が聞こえた!その声は佳龍とお母さんだった。
「佳龍!」
「良かった」
あの時助けを呼んでくれたのは佳龍なんだ。
「ありがとう佳龍」
「うん」
退院した。
「おはよう佳龍、怜寺、真帆」
「おはよう真衣」
「おはよう」
「真衣おはよう」
「真衣体大丈夫?」
「うん。ありがとう佳龍」
「うん」


「福祉の授業空いちゃた」
「実技しかやって無いよ」
「良かったて良かったじゃあ無い」


「桜もうすぐ散るね」
「そうだね」
「なんか、なんか切ないな」
「そうだね」
「風で散る 綺麗な桜 切ないな。俳句を言って見ました」
「春の終わりを告げているね」
「そうだね」
「もうすぐしたら梅雨だね」
「そうだねうち、梅雨の時期嫌い」
「そうなんだ」
「だって雨降ったら洗濯物が乾かないしじめじめしてるし蒸し暑いし」
「そういや蒸し暑いね。俺も蒸し暑いの嫌い」


傘忘れた濡れる。
「真衣!風邪引くよ。はい貸してあげる」
「えっでも佳龍が濡れるよ」
「大丈夫もう一本あるから」見せた。
「ありがとう佳龍」


「プールが始まるね!」
「そうだね」